最先端3Dプリントでインソールを高速造形?!
インソール1足分を僅か数十分で高速造形するという、世界で注目されている最先端の超高速3Dプリンターなるものの日本での販売開始というニュースが飛び込んできました‼インソール・靴業界の人間としては何やら興味深々です♪(一般の方にとっては全く興味も感じない記事かもねw)
インソールを高速造形
超高速3Dプリンターメーカー、アメリカの「LuxCreo」社が独自開発した光造形技術LEAP(Light Enabled Additive Production)を用い、二液硬化性高分子樹脂材料を従来の光造形機を超える強度と機能性で実現、カスタマイズしたインソール1足を僅か数十分で高速造形することができるプリンターの日本国内での販売が始まるというニュース。
LuxCreoは、3Dプリンター、ソフトウェア、造形材料開発を中心に、靴・医療・歯科・工業など幅広い分野にソリューションを提供。独自開発したLEAP技術により、二液硬化性高分子樹脂材料の造形が可能で、インソール1足を僅か数十分で高速造形することができます。最新のAM製造方式を用い、カスタマイズされた量産を実現します。3D造形の大幅な軽量化・高効率・多機能を実現!日本3DプリンターがLuxCreo日本代理店として、超高速光造形3Dプリンターの国内展開を始動。
日本3Dプリンター プレスリリース(一部要約)
企業・教育機関向けに3Dデジタルソリューションを提供する日本3Dプリンター株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役:北川士博)は、超高速3DプリンターメーカーLuxCreo(北米本社:米国カリフォルニア州、代表者:ZHIFENG YAO)と日本代理店契約を締結いたしました。LuxCreoが独自開発した、インソール1足分を僅か数十分で高速造形を可能にする光造形技術LEAP(Light Enabled Additive Production)を日本市場にて展開します。また、二液硬化性高分子樹脂が対応可能となり、従来の光造形機を超える強度と機能性を実現しました。
光硬化後に高温で二次熱硬化反応を起こすことで、従来のEVA樹脂に比べて100万回以上の曲げ、引張を耐えても変形しない
高弾性・高靭性・耐高温など複数の樹脂材料が対応可能で、デザイン試作から工業レベル量産まで幅広いニーズに応えます。また、豊富な量産実績があるのも特徴。スポーツ、医療、日常用品、AIロボット、自動車、宇宙航空など多岐にわたる分野のアプリケーションに活用することができ、3Dプリントの可能性を飛躍的に広げることが可能
との記述もあります。
インソール専用という事では無さげ…
つまり、「用途や目的に応じた様々な素材・材料の組み合わせを、最新鋭の3Dプリンターと独自のアプリで造形すれば、強度や硬度はもちろん、個々のユーザーへのカスタマイズと量産という真逆の生産体制を同時に実現できるよ」ということのようです。
確かに「インソール」は、100円ショップやネット通販されている安価な既製品から、各種スポーツ・アスリート向けや、足や腰など身体に生じる痛みや疲れを解消する目的など、個々1足ごとにカスタマイズ(オーダーメイド)されるタイプ、さらには医療・治療を目的とするものなど、量産から1足まで様々なので、このプリンターのコンセプトに合っているとは思われますが、「インソール1足分を僅か数十分で高速造形」がうたい文句の割に、インソールらしき物の画像はプレスリリースで1点のみ、日本3Dプリンター「LuxCreo」製品公式ページでは全く見当たらず。
それぞれ各トップの画像ほか随所で使われているのは「ミッドソール」なのか「アウトソール」なのか、はたまたインソールと合わせた靴底の全てを単一の素材・構造で成型したものなのか。いずれにしてもインソール(中敷き)ではない画像…
どうやら「インソール」という言葉を用いたのは、スポーツ・医療・日常など、様々なシーンで、様々な商品にカスタマイズ(オーダーメイド)、量産もできますよ、というイメージとして引き合いに出されただけのようです。
近い将来インソールは3Dプリントに!?
カスタマイズ(オーダーメイド)インソールを生成する為には、ひとり一人異なる足の形と、インソールを使用する靴の両方にフィットさせる必要な訳で、将来的には出来るようになりたい(進行形?)のやも知れません。
SIDASに於いても、数年前から足形の3D測定をする専用機器を店舗ツールとして用意されていますが、現状は測定と成型が完全に別の工程であり「お客様へのデモンストレーション」的な感じなのですが、SIDAS JAPANの営業担当によると「将来的には3D計測からのインソール成型もあるのかも…」との事でしたが真偽のほどは…
使用画像は全て©日本3Dプリンター株式会社