ビーチサンダルの街履きは30分が限度
暑い夏に欠かせないアイテムといえばビーチサンダルでしょうか。
タウンユースできそうなデザインのものも見かけます。但し、長時間の着用は身体に負担がかかるリスクがあります。
ビーチサンダルを普段履きする場合、どのような点に注意するべきなのでしょうか。
また、子どもにはどんなサンダルを選ぶのが正解?
ビーチサンダルを履くのに注意が必要な人は?
近年のビーチサンダルにはさまざまなタイプがあります。
長時間の着用を避けたいのは、鼻緒が付いたフラットなソールの、ベーシックなビーチサンダルのタウンユースです。
ビーチサンダルの薄いゴム底では、硬い地面からの衝撃を吸収できません。
また、土踏まずを支えるアーチ構造がない。側面の支えも無い。などから、長時間の歩行は足裏への負担が大きく、痛みが生じる可能性があります。
特に、次のような人は注意が必要です。
- 足底腱膜炎を起こしやすい人
構造上、足裏とふくらはぎの筋肉が過度に緊張します。足底筋膜炎を発症してしまう可能性が高まります。 - 頻繁に捻挫を繰り返している人
足関節を横方向から支える力が弱くなっています。支えのないビーチサンダルでは特に負担がかかります。 - 糖尿病の人
神経の働きが弱まり、熱や痛みに鈍感になっています。鼻緒が擦れて傷ができても気づかず、ひどい傷になってしまう可能性が。 - 肥満の人
元々足にかかる負担が大きいので、足をしっかり支えられる靴を履くべきです。
長時間の着用後は足のケアを
健康な人であっても、ふくらはぎや太もも、腰など、身体を支える他の部位にも負担がかかります。足の裏以外に痛みが出ることも。
サンダルで歩き続けられるのは、長くても30分程度が限界。
駅や坂道など、起伏の多い場所では、自身が思う以上に足に負担がかかります。
また、人通りの多い場所では急な方向転換を強いられることもあります。ビーチサンダルの場合、鼻緒が擦れて、指の間に傷ができることも多々。足が覆われていないため、感染症に繋がる可能性も大いにあります。
もしも、ビーチサンダルを長時間着用した日は、足に傷が出来ていないことを確認しましょう。そして、足裏やふくらはぎの緊張をマッサージで緩め、疲れを残さないようにしましょう。
子どもの場合は土踏まずの形成が促進されるとの報告も
一方、成長期の子どもが日常的にビーチサンダルを履く場合、プラスに働く場合もあるようです。
あえて不安定なビーチサンダルを履くことで、土踏まずの形成が促進されます。さらに、鼻緒を掴むことで足の筋肉が発達し、運動能力がアップするとの報告もあるそうです。
このことから、子どもの土踏まずの形成を期待するのであれば、鼻緒の付いたサンダルを履かせるのも一案です。
逆に、足先を覆うスリッパ式のサンダルは、指の動きが制限されて思わぬ怪我につながる場合があるので注意が必要です。
また、4歳頃まではかかとの支持力が弱いため、かかとがあるタイプの靴を履かせましょう。
ビーチサンダルはあくまでもビーチで履く履物、タウンユースには向きません。
痛みを感じた時は無理に履き続けず、しっかりとケアすることを忘れずに。
ソールに厚みがある、出来ればバックストラップ付である程度フィット感のあるサンダルが好ましいのは言うまでもありません。
ビーチサンダルの日
ちなみに、毎年8月3日が「ビーチサンダルの日」だってご存じですか?
季節的に8月がビーチサンダルの日として選ばれただけでなく、8をビーチのB、3日をサンダルの3と見立てて認定・登録されました。
「ビーチサンダルをより多くの人に履いてもらい、足元から夏を楽しんでもらう」という目的で、日本発祥のビーチサンダルを昔ながらの製法で手作りしている株式会社TSUKUMOが制定したそうです。(一般社団法人・日本記念日協会により認定)
この記事は、Hint-Pot編集部「ビーチサンダルの街履きは30分が限度 整形外科医が教える気をつけた方が良い人とは」から引用、一部要約、修正、加筆、追記しています。