足の健康状態をセルフチェック

足に痛みや痺れを感じない、外反母趾など足形の変形も見られなければ、誰もが「自身の足は健康だ。」「問題ない。」と思っているでしょう。

ただ、20代も半ばを過ぎると、人の足は確実に衰えが進むことをご存じでしょうか。

足にトラブルを抱えてしまう前、歩くことが億劫になってしまう前に、自身の足の健康状態をチェックしてみましょう。

体の健康は足の健康から!
体の健康は足の健康から!

足の健康が大切なワケ

日常の生活の中での立つ、歩く、階段の昇り降りなどの全ての動きで、足は身体の全体重を支えています。

過多な体重足、姿勢や歩き方など身体の悪い癖、足に合っていない靴などが原因で、足への負荷が高まり過ぎると足の骨の配列に歪みが生じ、外反母趾などの足形や足指の変形、あるいは、足裏の痛みなどのトラブルとして現れます。

足にトラブルを抱えてしまうと、歩くことが億劫になりがち。そして、歩く機会が減ってしまうことで、足と脚の筋肉は衰えて行きます。

また、無意識に痛みなどを庇う動きが、身体バランスを崩し、腰痛や肩こり、疲労を感じやすくなるように…。

つまり、足の健康を損い、ひとたび足にトラブルを抱えると、様々なトラブルが次々と現れ始めるという悪循環に陥ってしまう可能性が高いのです。

そうならない為にも、今すぐにでも足の健康状態をチェック。

何らか異変があるならもちろん、日頃から足を労ることが大切です。

 

足の健康をセルフチェック

それでは、現状の足の健康状態をチェックしてみましょう。

以下の中から、自身に該当するものはいくつありますか?

  1. 靴がきつくなった(靴サイズや幅が大きくなった)
  2. 足裏や足指に硬い角質やタコができる
  3. 足指が曲がっている
  4. 立つと爪の見えない指がある(関節が伸びていない指がある)
  5. 足指じゃんけんができない
  6. 片足立ちをするとふらつく
  7. 早歩きができない

これらのうち、一つでも該当するなら、足が衰え始めているのかも知れません。

このまま放置していると、足にトラブルが生じやすいので要注意。

足のトラブルへと至らないよう、それぞれの原因を知り、対処したいものです。

 

靴がきつくなった(長さ・幅)

靴の長さが小さく感じるようなら、足裏の内側縦アーチ(土踏まず)が低くなっている、つまり、扁平足気味になっている可能性があります。

運動不足や体重の増加、加齢などにより、足裏の筋肉が衰えて(土踏まずが潰れて)足先が伸び、サイズが5mm~1cmほど大きくなっているのかも知れません。

また、靴の幅がきつく感じるようになったのなら、足裏の横アーチが衰えて開張足気味になっている可能性があります。

猫背、歩きスマホ、ヒール靴、長時間の立ち仕事など、前寄り荷重気味な姿勢が続くことで、足指の付け根が平たく小指側へ足幅が広がってしまっているのかも知れません。

扁平足開張足

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足裏や足指に硬い角質やタコができる

足の裏や足指にできるタコや硬い角質、魚の目などは、できる場所によって原因が異なります。

ただ、その多くは足に合っていない靴を履いている、または靴紐などを締めずに履いていることが原因です。

靴の中で足が前滑りするなどして、靴の先や外側へ押し付けられる、または、靴と擦れている、あるいは、靴の中で足が靴底を掴むように踏ん張っているはずです。

靴の中での足の滑りは、足裏の内側縦アーチ(土踏まず)を常に緊張させます。慢性的な疲労が強い痛みを伴う足底筋膜炎(足底腱膜炎)へ、また、扁平足へと進んで行くため、様々な足のトラブルの直接的な原因にもなり得ます。

足底筋膜炎(足底腱膜炎)タコ魚の目

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足指が曲がっている

小指の爪が外側を向いて内向きに曲がっている。

それは、足裏の横アーチが衰え(開張足)、足の幅が広がっている可能性があります。

開張足は外反母趾、内反小趾といった足形変形の直接的な原因です。また、足指の付け根の関節付近が痺れるような痛みを感じる中足骨骨頭痛、あるいはピリッと神経性の痛みを感じるモートン病の発症が心配されます。

中指や薬指が内向きに折れ曲がっているようなら、靴の中で足が滑り、細いつま先へ押し込められているからでしょう。「靴がきつくなった」「タコができる」も該当しているはずです。

開張足外反母趾内反小趾中足骨骨頭痛モートン病

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立つと爪の見えない指、関節が伸びていない指

足指はまっすぐ伸びているのが本来の形です。

人差し指や中指が軽く握ったようになっていて、立つと爪が見えない。または、第一・第二関節が折れ曲がっている。

これらの足指の形を総称してハンマートゥ(屈み指、槌指)と呼びます。

多くは、靴が足に合っていない、ヒール靴など、靴の中で足が滑っていることが原因。

滑る、歩く力が伝わらないため、無意識のうちに、足指で靴底を掴みしめているのです。(スリッパで歩いている時と同じです。)

指先や曲がっている指の関節、指の付け根などにタコが出来やすく、靴底を掴む動きが土踏まずを緊張させ、扁平足、足底筋膜炎(足底腱膜炎)などへと進んでしまう可能性が高まります。

ハンマートゥ(屈み指、槌指)

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足指じゃんけんができない

グーの形にしっかり握れない。パーの形に開けない。親指だけを立ててチョキの形に出来ない…。

足指を自由に動かせないのは、既に足の筋肉や腱が衰えています。

足の筋肉や腱の衰えは足裏アーチの崩れへと直結します。

または、足指がいつも細くなった靴のつま先へ押し込められていて、脳がひと塊りの物として認識しているのかも知れません。つまり、靴が足に合っていない訳で、「靴がきつくなった」「タコができる」「立つと爪の見えない指」などにも該当しているはずです。

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片足立ちをするふらつく

足裏のアーチが低下している可能性があります。そのため、身体バランスが悪くなっています。

人の足は、三脚のように親指の付け根、小指の付け根、踵の3点で支えることでバランスを保っています。

3点は筋肉や腱などがお互いを引き合うことで、それぞれの間はアーチ状(弓なり、半月状)になっています。土踏まず(内側縦アーチ)がその一つ。

アーチが崩れる、低下してしまうと、三脚状に荷重を分散できなくなり、ふらつきを制御できなくなります。

アーチの崩れは、踵が傾いた状態になる(外反足、または内反足)、あるいは足の回内、または回外するなど、足元の不安定を助長します。

内側縦アーチの崩れは扁平足、踵の外反は外反扁平足、横アーチの崩れは開張足へと直結します。

足に起こるトラブルの多くはこのいずれかに原因があります。

片足立ちでのふらつきは、様々な理由が考えられます。ここでは「足の健康」に限ります。

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早歩きができない

足首が固くなっている。または、靴が足に合っていない。運動不足や体重過多も原因になり得ます。

普段ヒール靴を履くことの多い人は、足首を蹴り返す動きが苦手。つま先立ちに近い形で足首が半ば固定されているからです。

足に合っていない靴、靴紐などを締めずに履いている靴だと、靴の中で足が動くためしっかり地面を蹴ることが難しいことは想像できるでしょう。

足首の動きが苦手、滑る靴。

いずれも土踏まずの緊張状態が続き、腱で繋がるふくらはぎの緊張を生みます。

下腿に強い疲労感を感じやすくなるだけでなく、庇う動きは歩き方を悪くします。さらに、悪い歩き方が足の他の部位へ影響を与え…

 

崩れたアーチは、元には戻せない

足の健康状態をチェック7つの項目。

それぞれ原因は異なれど、結果的に「足裏のアーチ構造の崩れ」へ繋がっています。そして、それは様々な足のトラブルを引き起こします。

残念なことに、一度崩れてしまった足裏のアーチ構造を、元の正常な形へ戻すことはできません。

それは、アーチ構造は靭帯と腱によって保たれているから。靭帯や腱は鍛えようもなく、筋肉と違って一度伸びてしまった靭帯や腱は元に戻らないのです。

内側縦アーチ(土踏まず)に限れば、小さくとも強い筋肉でも支えられているため、つま先立ちや足指じゃんけん、タオルギャザリングなどのエクササイズで多少回復できる可能性はあります。ただし、回復させるための筋トレが土踏まずへのストレスになる、疲労や緊張状態を作ってしまうことから、逆効果になってしまう可能性もあります。

 

足の健康はインソールで守る

様々な足のトラブルへ直結する足のアーチ構造の崩れ。

崩れかけているアーチは、インソール(靴の中敷)で下支えしてやることでダメージの進行を遅らせる、トラブルへの進行を予防することができます。

今現在、具体的に足形の変形や、足や足指に痛みを感じていないのであれば、インソールは市販の既製品でも良いでしょう。

ただ、注意したいのは極端な形状で強い効果を得ようとしないこと。

例えば、土踏まず(内側縦アーチ)を必要以上に強く持ち上げるインソールを使用すると、負担がかかり過ぎてトラブルになり兼ねません。

専門店やスポーツ店など、アドバイスして頂けるお店での購入をお勧めします。

できるなら、試着して違和感や突き上げ感の無いものを選びましょう。

 

靴と靴の履き方も重要

インソールで足裏アーチを支えても、靴と靴の履き方がダメなら効果も得られません。

それどころか、インソールを正常な位置にフィットさせられないと、足を痛める可能性があります。

足に合ったサイズ・ワイズの靴を履く。

靴の中で足が動かないよう、靴紐などでしっかり固定する。

最低限、この2点は足の健康を守るための必須条件です。

 

ご相談は無料です。

足の健康。ここまで読んでいただいた方は、気になり始めたことでしょう。

文章で表現するのは中々難しく、かなり端折った感もあります。

「もしかしたら…」「どうすれば??」悩ませてしまったのなら申し訳ありません。

ご遠慮なく無料相談にご来店ください。

2023年3月20日をもって閉店いたしました。