インソールを身近な物に例えると
何らか足や脚に感じているトラブルを改善したい。あるいは、スポーツのパフォーマンス向上したい。など、それぞれの症状や目的から、行き着いた「インソール」の入れ替え。
外反母趾用、扁平足用、O脚矯正用、または各種のスポーツ専用など、ネットで検索すると様々なインソールが販売されていますが、何をどう選べば良いのか、選び方が似た感じなのは身近な物に例えると何なのか…
インソールの役割
外反母趾や扁平足などの足形の変形、足底筋膜炎や中足骨骨頭痛、モートン病といった足裏に感じる痛み、足の指や爪の変形、タコ、魚の目…。これらの足のトラブルは、主に足裏のアーチが崩れてしまったことに原因があります。
崩れてしまった足裏のアーチを、下支えしてやることで正常な足形、骨格構造へ近づけてやることがインソールの役割です。
スポーツのパフォーマンスを上げる、疲労の軽減、怪我の予防についても同様です。酷使することで次第に弱ってしまう足裏のアーチを、下支えすることで機能を補います。
市販の既製品
足のトラブルが深刻でないなら、市販のインソールを試してみるのも良いでしょう。
先のように、足のトラブルは足裏のアーチが崩れてしまったことが主な原因。土踏まず部分が盛り上がった立体的な物なら、ある程度の効果は期待できそうです。
足裏に感じる痛みを緩和したいなら、柔らかなシリコン製パッドなどを併用するのも良いでしょう。
〇〇用インソール
外反母趾用、扁平足用、O脚矯正用など、様々な足のトラブルに合わせた商品も目に留まります。既製品ですから安価ですし、試しに使ってみるのもアリです。
ただ、症状の改善をハッキリ感じられないのであれば、その製品はあなたに合っていません。
また、痛みが強くなるようなら、即刻使用を止めましょう。痛みを我慢すればトラブルが治るなんてことはあり得ません。
O脚矯正用は要注意
「足裏の外側を高くすればO脚が治る」という発想は、整形外科におけるO脚が原因で発症するひざ痛(変形性膝関節症)を緩和するための施術から来ているものかと思われます。
ほんの僅かに見た目が改善する可能性もありますが、O脚が治ることはありません。
問題は、外側を高くすることが足裏のアーチを崩してしまう可能性が極めて高いこと。あるいは、踵の骨がハの字に外反してしまう可能性が高こと。
O脚を矯正するつもりでいたら、足裏のアーチが崩れたなんて本末転倒です。
O脚は先天的、または股関節、骨盤周りあたりの問題です。O脚矯正インソールは効果も疑わしく、お勧めできません。
インソールは眼鏡のようなもの
インソールを身近な物に例えるなら、それはメガネに似ています。
眼鏡屋さんでは、正確に測った視力に合うレンズを選びます。顔の幅に合ったフレームを選び、眼球の中心と位置が合うようにレンズを加工してフレームへはめ込まれます。そして、最後に鼻パッドやツルなどを調整し、心地良く掛けらけるようにしてくれます。
レンズは必要に応じて度数を下げたり、カラーの入ったものや偏光や調光などの機能を持つもの、軽いもの、割れにくいものなど、様々なバリエーションから選べるのは、メガネを作ったことのある人ならご存じの通りです。
眼鏡の既製品というと老眼鏡、またはルーペと呼ばれるもの。それらも眼鏡には違なく、既製品のインソールはそれに似ています。元々靴に入っていたインソールは伊達メガネ、サングラスといった感じでしょうか。
オーダーメイドインソールは
眼鏡の様にひとり一人に合わせて作るインソールをオーダーメイドインソール(またはカスタムインソール)と言います。
視力と同じように、足はひとり一人違います。癖やバランスなどから、右足と左足でさえ違いがあります。
足や脚の悩み、インソールに期待する効果も個々に違います。
硬さと反発、クッション、重量、グリップ、耐久性など、最大の効果が得られる素材の組み合わせを選び、個々の足にピタリと合うように成型、加工するのは、眼鏡のレンズやフレームを選ぶ、顔と眼球にフィットさせるのと似ています。
足裏のアーチにフィット
足裏のアーチを下支えする、足の骨格配列を維持するため、可能な限り硬めの素材を用います。そのため、足裏のアーチにしっかりフィットさせなければ、痛くて履けないものになります。
市販のインソールの多くは、体重で潰れてしまう柔らい素材が用いられています。それは、既製品である以上、個々の足裏のアーチにフィットさせることが出来ないため。そのため、柔らか過ぎるこども多く、アーチを支える強度も不足、そうなると効果は…
土踏まずの高さを区別したSIDAS(シダス)の3Dシリーズなど、市販のインソールでもある程度の効果が期待できる、お勧めできる商品もあります。
ただ、土踏まずへのフィットなんて、試着した程度で分かるはずもありません。
市販のインソールが自身に合うのかどうかは、使ってみないと分からないのが本当の所。ましてや、他の製品と比較してより良い物にしたいなら、買い替える必要があります。
運よく自身に合う物に巡り合うことを願って、既製品インソールを買い替え続けるのか、予算的には厳しいものの、思い切ってオーダーメイドインソールを作るのか。
悩ましいですね。だけど、1日100円・半年分足らずでオーダーメイドインソールを作れますよ♪
2023年3月20日をもって閉店いたしました。